「言葉の意味」を追い求め

こんにちは。tigubaguこと桂木大輝のブログへようこそ。発達障害当事者、ひきこもり経験者の僕が日々感じたことを徒然なるままにつづっていきます。読んでくだされば幸いです。

こんなことを考えている part7 「理解」とは何か。その1

こんばんは。

チグバグです。

最近どんどん涼しくなってきて、長袖を着始めました^^

長袖と半袖よりも「安心感」がありますよね。(分かってくださる方いるかな?)

 

 

さてさてさて。

今日のテーマは「理解」とは何か。

 

part1の記事でも書いたように僕はこの「理解」ってやつにずっと頭を悩まされてきました。

先生は理解しろ理解しろ、というけれどもではそもそもその理解ってなんなのさ、って感じでですね。

問題が解けること?説明ができること?

どれも「理解」の一部ではあうかもしれないけど、「理解」そのものではないような気が・・・・。

 

今回、この「理解」を考えるにあたり下の物語をまず読んでみてください。

 

物語の名は「亀がアキレスに言ったこと」

 

 

 

あるところにアキレスという男と、頭の回転の遅い亀がいました。

アキレスは亀に以下のことを理解させようと説明をしているところでした。

 

前提1 AはBと同じ。

前提2 BはCと同じ。

結論 AはCと同じ。

 

(※「AはBと同じ」がわかりにくければ、「A=B」というふうに考えてもらっても構いません。)

 

 

 

アキレス「というわけだ。つまり論理的にこうなるのさ。」

亀「んんんん・・・・・。わっかんないよ。」

アキレス「論理的に考えたら間違いなくこうなるだろ」

 

亀「ん~、なんで間違いなく言えるの?僕もそんなにバカじゃないよ。 「AはBと同じ」はわかった。「BはCと同じ」もわかった。でも「AはBと同じ」、「BはCと同じ」だったら、どうして「AはCと同じ」になるの?なんの必然性もないじゃない。ちゃんと説明してよ!」

 

アキレス「だから、「AはBと同じ」、「BはCと同じ」が正しければ、「AはCと同じ」が成り立つんだよ! そんなの考えたらわかるだろう!」

亀「そんなことどこにも書いていないじゃないか。そんなぜんていがあるなら、それをちゃんと追加してよ。」

 

アキレスは物分かりの悪い亀に溜息をもらし、仕方なく新たな前提3を追加しました。

 

前提1 AはBと同じ。

前提2 BはCと同じ。

前提3 前提1と前提2が正しいとき、「AはCと同じ」が成り立つ

 

結論 AはCと同じ

 

 

アキレス「どうだ! これでわかったろ!」

亀「んんんんんん・・・・・・。やっぱりさっきと同じだよ。前提1,2,3はそれぞれ理解したよ。でもそれで、なんで「AはCと同じ」になるのかわからないよ。どうして?」

アキレス「だから!!論理的に考えればそうなるだろう!!」

亀「どうして?論理的だからとか、そんなお題目はいいからちゃんと説明してよ。」

アキレス「よく見ろよ!!前提1、前提2が正しいとき『AはCと同じ』が成り立つ、って前提3で言っているだろ!」

 

亀「なるほどね。前提1と前提2が正しいという条件が付けば「AはCと同じ」になるんだね。」

アキレス「そうだ。」

 

亀「それじゃあさ、前提1と前提2と前提3の全部が正しく成り立つときに、初めて「AはCと同じ」になるんじゃないの??」

アキレス「・・・・・・・、まあ。」

 

亀「さっきと同じだね。じゃあそのことも追加しないといけないんじゃない?ちゃんと厳密にやってよ。じゃないと僕理解できないよ~~」

 

アキレスはそしてしぶしぶ新たな前提4を作りました。

前提1 AはBと同じ。

前提2 BはCと同じ。

前提3 前提1、前提2が正しいとき、「AはCと同じ」が成り立つ。

前提4 前提1、前提2、前提3が正しいとき「AはCと同じ」が成り立つ。

 

結論 AはCと同じである。

 

そして後は同じことの繰り返しとして、前提5、前提6、前提7・・・・・・、というふうに前提の追加が永遠に繰り返されていくことになりました。

(飲茶著『哲学的な何か、あと科学とか』より一部改変して記載)

 

 

 

 

さてさて。物語はここまでです。

この物語は別名「ルイス・キャロルパラドックス」と呼ばれていまして、学問の世界ではかなり有名なパラドックスらしいのです。

ルイス・キャロルはあの有名な「不思議の国のアリス」の作者です^^)

 

僕、はじめてこのパラドックスの存在を知った時、「すっげえ、亀の気持ちわかるわあああああああ!!!」って思ったんです笑

 

数学の時間でしたかね。「A=B、B=C ならばA=C」ってやつがあって、

僕は「なんでそれになるんだろう。別にならなくてもよくないか? A=BでもB=CでもA=Cにならなくてもいいじゃん。そんなの適当でよくないか? 」

と常識的に(?)考えたらぶっ飛んでるようなことをまじで考えていました。

 

で、その今もずっとその考えは僕の心の中にしまってあります。

 

さてさて(さてさて3回目)、この話において亀はアキレスから見れば、「理解していない」となります。

ではこの場合における「理解」となにか。。。

 

いろいろ考えられますが、

1つは「アキレスに対して、上記のやりとりがわかっている風に振舞うこと」が考えられます。

(「わかる」と「理解する」は何がどう違うんだ、というのはとてもごもっともな質質問ではあるんですが、今回はふれないでおきます!)

 

実際に亀の言うことも理屈にはかなっています。僕も亀のような思考もしましたし、なによりアキレスも納得しています。

 

ここから先続けるとすごくごちゃごちゃしそうなので、いったん今回はここで切りたいと思います。

また「理解」とはなにかその2、その3・・・で続けて考察していけたらなと思います。

 

それと今回「ルイス・キャロルパラドックス」を紹介するにあたって使用した書籍を下に貼っておきますのでぜひ興味のある方はご一読してみてください^^

 

ではでは!

 

不思議の国の論理学 (ちくま学芸文庫)

不思議の国の論理学 (ちくま学芸文庫)

 

 

 

哲学的な何か、あと科学とか (二見文庫)

哲学的な何か、あと科学とか (二見文庫)